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2024年 全国高校総体

7月28日から福岡県で開催されている全国高校総体に、チームトレーナーとして帯同してきました。

東平尾公園博多の森陸上競技場

4月から始まった高校総体も最終局面、そして、私として初めての全国大会の舞台へやって来ました。
全国総体は人数も多く、5日間に分けて種目が開催されます。
参加する選手は200mと400mの2種目、大会期間の1日目と4日目です。
本当は前日調整から最終日まで帯同したいところですが、治療院業務の兼ね合いもあり、私がサポートするのは400mのみ。
期間としては前日調整を含めて2日間と短く、限られた時間の中で、最大3本×2日間を走るためのサポートをしなければなりません。

この2日間のために綿密に準備をしてきましたが、やる事はいつもと同じです。
様々な想定をしながら、選手や監督と相談を重ねて、最高の状態を作るために様々な計画を立てました。
今回カギになったのは、「1本目から全力で走る」ためのサポートです。
今までは1日3本走ることを想定して、徐々に出力を出すための工夫をしてきました。
全国総体はそれが通用しません。
1本目から自己ベスト更新を目標に走り、確実に次のラウンドへ進むための勝負をします。
そして、2本目を走るまでに最高のコンディションへ仕上げられるか、ここが一番の腕の見せどころです。

私だけ1日入りが遅れるため、この大荷物を担いで福岡へ向かいました。

トレーナーバッグ

荷物に制限があるため、ベッドの事前発送治療道具の選別など、今まで経験の無い準備に苦戦しました。
いつもの治療道具か入った鞄から荷物を減らしただけで、なぜか少し不安な気持ちになりました。
(不測の事態が起こったらどうしよう…)
これが不安な理由だと思います。
結果的に全く問題はありませんでしたが、これも一つの良い経験でした。

前日調整は見られませんでしたが、様子を聞いてみると仕上がっているようでした。
そのため夜のメンテナンスは、全体的に可動域を出しながら不安要素を取り除くこと、そして、選手のメンタルサポートが中心でした。
会場の様子やグラウンドコンディションを聞くと、予想通り「暑さ」が一番の課題になりそうでした。
静岡とは全然違う暑さで、想定以上に疲れや消耗を起こしそうです。
手短に全身のメンテナンスを終わらせて、早く休ませてあげるように工夫をしました。

そして当日…
汗だくになりながらベンチを作り、

トレーナーベンチ

日陰を確保するために工夫もしました。

トレーナーベンチ

ここからが私の出番です。
前日に引き続き、ダイナミックに攻めた動きを目的に、全身の最終調整を行います。

スポーツマッサージ
スポーツマッサージ
スポーツマッサージ

100%のアップができるように、そして、1本目に100%の走りをして2本目に繋げるために、細かな部位まで注意しながらコンディションアップをしました。

コンディション後には、実際に会場やサブトラックの様子を確認してみました。

東平尾公園博多の森陸上競技場

会場は想像より小さく、囲いも少なく場内全てに日が差し込み、朝でもすでに厳しい暑さとなっています。

東平尾公園博多の森陸上競技場

サブトラックも同様に厳しい暑さに見舞われていましたが、こちらは広々アップができて使いやすい印象でした。
全体的に風が吹くと涼しくなりますが、日が出ると猛烈な暑さに襲われます。
想定通り、暑さ対策が一番のカギとなり、体温の上昇を抑えて疲れさせない工夫が勝負で勝つためには必須です。
ベンチからアップ会場、コールの直前まで、サポートの高校生を中心にアイシングを徹底して行い、場合によっては私が氷の交換にベンチへ走ることもしました。

コールの直前まで全員でサポートして、万全の状態で送り出しました。
ここまで来たら、最後は選手を信じて応援するのみです。

トレーナーベンチ

結果としては3着、プラスで拾われることも無く、この日は1本、時間にして50秒かからずに終わってしまいました。

400m

なぜ記録が出なかったのか?ここからはあくまでも私の考えです。
大きな舞台になる程、会場には「目に見えない魔物」がいると言われています。
今回はインターハイに潜む魔物に負けたと思っています。
前日から当日の動きとコンディションを判断すると、監督やトレーナーとしては「記録が出る」と思うレベルで調子が良さそうでした。
本人も特に問題無さそうな状態で、誰もが準決勝進出と自己ベスト更新は手堅いと思っていました。
そして、私自身コンディショニングをしていて、手応えを感じる調整だったと言えます。

しかし結果は、自己ベスト更新と準決勝進出の両方ができませんでした。
終わった後、チームとしては各々が反省点を考えたと思います。

  • 選手→雰囲気に呑まれていつもの走りができなかった
  • 監督→ピークを持ってくるのが少し早すぎた
  • トレーナー→蓋を開けてみると最善のコンディションでは無かった

反省点を挙げればキリが無いかもしれませんが、話を訊いてみるとこのような感じだと思います。
私としては、これが全国での勝負なのか…と言うのが率直な感想です。
どれだけ万全な状態でも勝たせてくれない、一瞬のミスが結果に直結する、全国大会はシビアな世界でした。

このブログは帰りの新幹線で書いています。
終わって1日経って思い返すと、
「準決勝を走らせてあげたかった」
「決勝に少しでも近づく走りをさせてあげたかった」

今になって悔しさが増してきています。
私の技術があれば100%達成できた目標とは言えませんが、少しでも良い結果に変わったのではないか?と考えています。
勝負の世界にいる人間としては、まだまだ甘いのかもしれません。
次に同じ舞台に立った時に、どうすれば失敗をしないで済むのか、結果が残せるのかを、今から考え直したいと思います。

勿論、全てが失敗ではありません。
今回は、私を大きく成長させてくれる帯同でした。
そして、いつもサポートしている高校生や治療院の患者様のために、活かすことができる経験もありました。
高校生の大会だったので、同じ立場にある高校生にとっては良いお土産話ができそうです。
次のブログでは、その点について少し書いてみます。

これまでの活動記録

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