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R8.4 東部選手権 初の11秒台

スプリンターデビュー3戦目、シーズンインの締め、本命とする東部選手権に出場しました。
2本連続で自己ベスト更新ができていますが、目標である11秒台は出せていません。
換算値である11秒中盤までは狙えませんが、最低でも11.80切りを目指して、スプリンターとして初めてのピーキングに挑戦しました。

どこまで疲労を抜けるか

狙っているレースの調整期に入りましたが、今回の調整期は良い状態、スケジュールとは言えませんでした。

  • 想定よりも春季記録会の疲労が残っている
  • 他の選手たちの調整期も被っている(治療院の予約が多い)

悪天候のレースの影響でしょうか?筋肉痛や筋肉の張り自体は2日で抜けましたが、全身の重だるさが中々抜けません。
調整練習で走ると、動き自体は悪くないがキレが出ない状態でした。
パフォーマンスに直結する疲労がどこまで抜けるのか、そして、その後の調整で適切な状態に戻るのかが心配でした。

そこで取り組んだのは「リカバリーの回数を増やす/少しでも質を高めること」です。

  • 仕事帰りに短時間でも初動負荷トレーニングに行く(関節の動きを滑らかにする)
  • 入浴の工夫(血液循環の改善:交代浴、入浴後のリカバリータイツ)
  • 仕事の合間に気になる部位だけケアを済ませる(疲れを出さない工夫)

少なくても1日60分、多くて90分以上のケアを行い、少しでも不安要素を減らすパフォーマンスを上げるための工夫をしました。
ケアの要素については、筋肉のほぐしを中心として、ストレッチや就寝時のマイクロカレントなど、疲労度や痛みに応じてケアを組み替えます。
ケアを行った時間を100%活かすために、服装やタイミングなどを細かく調節して取り組みました。

私にとって最適なレース前の状態

3回のレースを通じて、私にとって最適なコンディショニングが分かってきました。
一般的には【疲労を抜く→刺激を入れて張りや出力を出す/出した張り感などを抜ききらない】、つまり、張りが全くない状態ではレース当日を迎えません。
私の場合、この考えで調整すると「Up中に疲労が強く出る感覚」があり、先週の記録会では、出走前の重だるさが気になりました。(調整をしなかった事も関係しています。)

今回は、「前日練習で張りを出す→仕事→銭湯へ行き30分かけて交代浴」を行いました。
そして帰宅後には全身を入念にほぐし、疲労感を極限まで減らして就寝しました。
※理由は後述する【とある症状】があったためです。
一般的な感覚に当てはめると、筋の張りがかなり抜けた状態で、翌日は動きが軽すぎて出力が落ちると思います。
実はこの作戦が効果的であり、当日のUpでは疲労感を感じず、段階的に出力が高まっていく感覚がありました。

社会人である以上、予定通りに調整スケジュールが進むことはありません。
特に治療院での仕事は体に負担があるため、立ち疲れや腰痛が頻繁に起こります。
競技による疲労感とは毛色が異なるため、ケアで取り切れない事もよくあります。
これらを考慮した結果が、

【当日の朝に、全身の軽さを実感できるレベルで前日のケアを行う】

疲労感をとにかく取れるかが、調整期のカギを握ると思います。

1週間で仕上げる工夫

今回の調整期、もう一つの不安は、

天候が悪く思った通り追い込みができていない/計画通り調整ができない

前週の雨が影響し、狙っていた追い込みが不十分なため、調整期に練習量を落とすことが心配でした。
また、調整期最後の走練習も小雨で冷えが強かったため、思った通りの練習ができませんでした。

室内練習は環境が整っているため、臨機応変に対応ができます。
しかし走練習は厳しく、特にスパイクやブロックの感覚を合わせるためには、競技場へ行く事が必須となります。

特に今回は、メインスパイクを使用するために、どうしても感覚を合わせに行く必要がありました。
アシックスのメタスピードSP2、満を持しての実戦投入。
前回使用したメタスピードMDとはアウトソールの形状が変わるため、特にスタート局面の調整を行いました。

メタスピードSP2

疲労感や体調管理の面から避けたいところではありますが、雨が降る火曜日(レース5日前)に雨対策をして競技場へ向かい、通常の調整より多めに走練習を行いました。
入念にUpを行い、いつもより細かい部位を意識しながら刺激を入れ、感覚を優先したSDを数本、最後に脱力を意識した120mを2本、2時間程の調整で終えました。

その後は疲労感に合わせて、ウェイトトレーニングや初動負荷トレーニングを行い、リカバリーと刺激入れを繰り返しました。
全てにおいて意識していたのは股関節の動き、体にキレを出す意識を持ちながら、スプリント動作に繋がるトレーニングを継続しました。

前日も時間を何とか確保し、動きづくりを中心に体を起こし、60mを1本。
力み感があるものの、中間走での加速感はいつもより調子が上がっていました。
ある程度力みを覚悟しながらも、当日は前半から押して、加速感を出すことに決めました。

初めて調整期を組んで

一言で言うと、「想定通り調整ができるとは限らない」事を実感しました。
天候仕事のスケジュール体調疲労度、様々な要素が絡み合い、全然計画通りに進みませんでした。
その中でも調子を上げる方法を、私なりに考えました。

重要な調整は余裕を持って前倒しで行う

走りの調整を事前に増やす事が多くなると思いますが、事前にある程度走りを仕上げ、疲労感や刺激量を調節する事が、パフォーマンスアップに直結しそうです。
走りの調整で荒削りを行い、ケアやウェイトトレーニング、前日調整で細かく整える事が、今後も多くなると思います。

念願の11秒台

申請記録が何故が11.60になり、かなり速い組で出走する形となりました。
私としては好都合、前半から攻めて走り、後半は前の選手を追う形が取れます。
最低でも、冬季練習から取り組んでいた60mまでは大きく形を崩したくないところです。

レースの組み立てとしては、30m付近までは11.3台の選手と張り合う事ができました。
スタートもストライドを伸ばす形が取れ、加速は前の2本よりも速い感覚が得られました。

100m

一方で後半は修正点が多く、中盤以降から腕が振れず、もがきながらゴールに流れ込みました。
前回と違ったのは、スピード感があるものの、体が追いつかずにゴールした点です。
後半の動きが修正できれば、このスピード感が記録に直結するイメージが生まれました。

100m

11.92

組最下位、目標としていた11.80には届かず、記録としては決して速くはありません。
それでも、足掻き続けた12秒切りを達成、シーズンインから3戦目でようやく11秒台が出せました。
膝の手術から約1年が経過、走ることができない状態から、人生最速の状態に仕上げることができました。
これでようやく完全復帰を宣言でき、1年かけて取り組んできたリハビリの成果が証明できたと言えます。

トレーナーとの二刀流

東部選手権はラウンド制、つまり、選手だけで無くトレーナーの出番もあります。
ゴールから20分後、準決勝へ進む選手のケアへ入りました。
実質、トレーナーとしてのシーズンインとなりました。

今回は100mの3選手を、準決勝、決勝と、ケガ予防/コンディションアップのサポートをしました。
どれだけ狭い空間であっても問題ありません。

時間が無いため、初めて通路の椅子でケアをしました。
平らな場所があれば、どこであっても私のフィールドに早変わりです。
この技術を身に付けてきた良かったと、心から思います。

スポーツマッサージ

脚を攣りながらマッサージ集中力が途切れそうになりながら選手の動きを観察、決勝が終わる頃には、とっくに限界を迎えていました。
キツいことを知りながらも選手とトレーナーの二刀流に挑戦した理由、これは私にしかできないこと、そして、私がPEAKSというチームにいる意義だからです。

選手としての実績は目立たないため、チームに貢献することは難しいと思います。
一方で捉え方を変えれば、トレーナーがレースに出場する形式は珍しく、PEAKSとしての特色にもなり得ます。

決勝まで選手のサポートができ、私自身も自己ベスト更新ができた、これでようやく、名乗っていた治療家スプリンターを体現できたと思います。

シーズン3戦を終えて

当初の計画通り、1本ずつ段階的に自己ベストを更新できました。

その中で、今まで空想上や体験談に基づいた理論だけだったスプリントの本質が見えてきました。
これは私が現役選手を続ける理由である「選手としての経験を施術に活かす」事に大きく繋がり、今までとは見える世界が変わりました。

選手としてここまで復帰できたことは、私一人の力だけではありません。
多くの方々から復帰を応援していただき、ここまで戻ってこれました。

プロチームでありながら私をサポートしてくれるPEAKS、そのスポンサーの企業様、治療院の患者さん、実に多くの応援を味方に走ることができました、
自身のために走るのでは無く、応援に応えるために走ることができました。

PEAKS

会場では至る所に選手や保護者の方がいるため、Up中などにも応援の声をいただく事も多くあります。
レース後には多くの祝福の声を頂きました。
競技を続けて15年、ここまで自身の走りが影響を及ぼしたことは無いと思います。

一度は選手生命を絶たれた人間が、未知の種目である100mに挑戦する。
自分の為に走るだけでは、PEAKに到達することは到底できません。
この挑戦を応援してくださる方々を背負って走ること、これが私の走る意味であり、最大限できる恩返しです。

次のレースは2ヶ月以上先、しばらくはトレーナー活動がメインとなります。
周囲の応援があったことで、治療家としても貴重な経験を積むことができました。
これを活かす場として、選手たちのサポートに全力を注ぎます。
勿論、選手としてもパワーアップを図ります。

100m 11.92(−0.4) 組7着 PB

そのコンディションでベストを出せますか?

レース前の状態で、結果は決まる

  • 身体が重いままスタート
  • 痛みや違和感があり不安
  • 緊張で力が出し切れない
スタッフもレースに出場し実践

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