本格的に競技復帰して2本目のレース、2週連続でレースに出場するため、今回は調整無しで出場してきました。
- 初戦での成功体験は再現できるのか
- 初戦で見つかった課題をどこまで克服できるのか
- 悪天候の中でパフォーマンスを落とさないためにできる事は何か
これらを考えながら、次週に繋げるためのレースに挑戦しました。
全身の力みを無くすために
前回のレースで見つかった一番大きな課題である「全身の力み」、これは早急に手を打たなければと思い、2週間かけて様々な改善を試みました。
この2週間で改善が見込めるのかは微妙なところですが、今後のトレーニング方針を決めるためにも、トレーニング、ケアの両方からアプローチをしました。
スタートの見直し
100mの1歩目、言い換えるとスタートで力むと、レース全体がぎこちなくなります。
そこで着目したのは「スタートの姿勢」、具体的には「力の入れ具合」の微調整です。
最小限の腕の支えでスタート、胸郭周辺に力を入れてスタートなど、今まで以上に体を細かく使う事を意識してみました。
それに合わせて、ストライドの改善にも挑戦しました。
前回、1歩目のストライドが伸びなかった要因は、Setからの姿勢維持中に腹圧が抜けたことが関係すると考えます。(想定よりも間が長かったです。)
そこで試したのは、
- Sixpadによるインナーマッスルトレーニング(より腹部を締める意識を強くした)
- Setで腹部を締める→股関節から伸展を作る
- 腰ベルトを使って強制的に腹部を締める
動きの根本となる腹横筋に着目して、深部から動きを作れるようにトレーニングを組みました。
そして、速くスタートを出ることよりも、より力強い加速ができるように脚運びを試しました。
試した感覚
上手くスタートができた時、つまり、スムーズにストライドを伸ばすことができたスタートの形は、
- 僧帽筋(首回り)は力を抜いて、最低限首を支える
- 肩甲間部を固めて、肩甲骨で腕を固定する
- 極限まで腹部を締める→Setと同時に締めながら腹部を膨らませる(ベルトを使うのも効果的)
必要な部分だけで体を支えられたときに、力まずにスタートができたと思います。
力の入れ具合と抜き具合が難しく、現状再現性が低いため、今後も微調整が必要になりそうです。
敢えてロング走を取り入れる
スタート直後の力みも改善が必要ですが、私が苦手とする後半の動き改善も必須です。
中間走以降の動きにバラつきが出やすく、練習でも後半の弱さが浮き彫りになっていました。
そこで実践したのは120mのロング走、ペースは7割程度でリラックスして走るトレーニングです。
冬季練習からシーズンインまで、ロング走は定期的に行っていました。
冬季は5割程度のテンポ走での脚作り、シーズンイン前は全力走による出力慣れ。
時期に応じて出力を変えていましたが、間の7〜8割走は試していませんでした。
敢えてスパイクを履かず、スピードの出しやすい厚底シューズ「ウェーブリベリオンプロLOW」を選択。
フラット接地ができつつも推進力が強いため、ロング走にはピッタリです。

試した感覚
加速感のある出力で走りつつ、後半まで動きをキープするロング走、これが意外と効果的でした。
スピードが出てきてからの動きは、
- 背中を固めて前で腕を振る(横方向に広げない)
- 肘で下から掬い上げる意識→肩甲骨の挙上/下制を生み出す
- 僧帽筋に力を入れない
意識することが多かったですが、7割のペースであればある程度まとめることもできました。
今後は、よりペースを上げながらも動きを再現できるように、スパイクとシューズを使い分けてトレーニングが必要です。
初動負荷トレーニング/B.M.L.T
前回のレースの翌日、とある場所へ行ってきました。
初動負荷トレーニングができるワールドウィング、チームメイトからの紹介でここを知り、私の弱点克服に合うと思い、すぐに契約しました。

走りの力み感を含め、私の弱点は「全身の硬さ」です。
筋力やバネ感は強いものの、体の硬さによる出力の低下を起こしています。
特に課題として感じているのは関節の硬さ、セルフケアでは取り切れない事も多く、腰痛や股関節痛などのトラブルを起こすことも実感しています。
初動負荷トレーニングの主な目的は全身の柔軟性向上ですが、私はこれをセルフケアとして取り入れてみました。
最初の1週間はセルフケアの大半を初動負荷に費やし、ローラーでのほぐしやフロスバンドなどを減らしてみました。
試した結果
成果としては、関節部(深部)の動きが改善され、今までのセルフケアでは取れない疲労感や、関節障害の改善を実感できました。
私の場合、特に股関節関連の殿部やハムストリングスの柔軟性が向上できた事で、寝起きの腰痛が起こりにくくなりました。
後半1週間はいつものセルフケアも追加しましたが、どうやっても取れなかった関節の硬さが取れるような感覚が得られました。
走りにおいても効果が見られ、モビリティーやアクティブストレッチでの可動域が広がったことで、関節が動きやすくなり、体が進みやすい感覚がありました。
まだ短期間で100%の効果は出ていませんが、今後も継続することで、ケガ予防からパフォーマンスアップまで活用できそうです。
これをキッカケとして、セルフでも柔軟性の改善に取り組みたいと思います。
雨対策
今回の懸念点として、レース前からの悪天候が予測されていました。
コンディションが悪くなる中で、パフォーマンスを落とさない工夫が求められます。
- 防水シューズ(ペガサス41 GTX)
- 防水ソックス(結果的に使用しませんでした)
- 防水スプレー

スパイクにも防水スプレーを噴き、とにかく足元が濡れないように準備を行い、足先が冷えないように工夫をしました。
それ以外にも、
- ホットジェルによる体温Up
- レインコート/ランニングキャップによる雨濡れ対策
- ウィンドブレーカーでのUp

とにかく、Up開始から出走直前まで冷えない対策を徹底しました。
肝心なユニフォームについても変更を加え、
- Tシャツ
- ロングタイツ
- アームスリーブ

関節の動きにくさや、雨が染み込むことでの重さなどデメリットもありますが、筋温の維持を最優先に考えました。
対策をした結果
いつもと大幅に準備を変えて挑んだ結果、対策はバッチリ効果を成しました。
雨が強まっても濡れることは少なく、出走直前まで筋温の維持ができたと思います。
防水シューズに助けられ、スパイクを履く直前まで足元が濡れる事もありませんでした。
学生時代は雨対策をせずにレースに出ていたので、今回の快適さに驚いたのが正直な感想です。
今後の課題
今回は疲労感が強く、雨の中でのベスト更新は厳しいものだと思っていました。
課題克服を第一に計画を組んだ中で、思わぬベスト更新ができたのは強みとなります。
レーズ全体を通しても1本目より力み感は少なく、記録に手応えを感じられるゴールでした。
それでも改善点はまだ多く、本領発揮には程遠い状態です。
走りとは極端にオンとオフを切り替えるのでは無く、グラデーションの中での調節が求められます。
「局面に合わせて出力と脱力をコントロールする」
これが、今回のレースを通して発見したことです。
力を入れすぎると動きが硬くなる、抜きすぎると出力が出なくなる、これを0.01秒の間に判断することは不可能に等しいです。
この力を出すためには、トレーニングを重ねて体に擦り込ませ、自動化することが求められます。
そのために必要な要素を抜き出し、磨き、連動ができるまで使い込むことが、記録を縮めることに大きく繋がると考えます。
次は本命としている東部選手権、連戦で疲労感もありますが、細かな調整が必要です。
シーズン初戦としてどこまで力を出し切れるのか、ここからが本当の勝負となります。
100m 12.01(+0.8) 組3着 PB
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