スプリンターの半月板断裂日記、7回目は【手術前の準備 手術に際して不安だったこと】をまとめていきます。
手術を決めてから実際に入院するまでの流れや、その間何をしていたのかを紹介します。
オマケとして、思い出すだけでもツラいですが、当時の心理状況についても触れていきます。
このブログが、半月板損傷で困っている誰かの助けになればと思います。
地元の整形外科へ行くことに
八王子スポーツ整形外科を受診したのが3月11日、1週間後の18日には地元の病院、富士整形外科へ足を運びました。
市内で内視鏡手術ができる唯一の病院、遠回りはしましたが、最終的にここへやって来ました。
紹介状やMRIデータもあったため、診察はスムーズに進み、早ければ次の週には手術ができるとの事。
しかし、既に受けていた予約や講習会があり、4月にはPEAKS初戦のトレーナー帯同もあったため、1ヶ月後の4月17日に遅らせました。
結果としてこの日は、入院や手術の説明、事前検査等を行い、午前中が丸々病院で終わりました。
特に動いた訳ではありませんが、情報が多く、異様に疲れたことは覚えています。
主治医の見立て 手術計画
大まかな流れや術式は知っていましたが、改めて主治医の先生から手術の説明を受けました。
※手術説明書から抜粋
- 病名:右膝半月板断裂(軟骨損傷や滑膜炎の可能性あり)
- 手術名:関節鏡視下に半月板縫合
- 麻酔法:全身麻酔
気になる術後については、
- 運動再開まで約6ヶ月(段階的に安静→リハビリへ移行)
- 1〜2ヶ月松葉杖使用の生活(車の運転禁止)
- 再受傷のリスクがあるため荷重厳禁(仕事の制限)
縫合手術となると、再受傷を防ぐために様々な制限がかかります。
縫合部が完全に安定するまでは負荷をかけてはいけないため、リハビリにも制限があり、普通の生活を送れるようになるまでにも時間がかかります。
ただ、この予定はあくまでも縫合手術を行った場合の話です。
当日になるまで手術方法は分からない
半月板の切除で手術を行うと、膝の不安定性が損なわれるため、将来的に変形性膝関節症や再受傷のリスクが高まります。
そのため、切除は20代では推奨しないとの話がありましたが、どうやら私の場合は別ケースのようです。
私の膝は円板状半月板、先天的に半月板が大きく、それ故に損傷リスクが高い状態でした。
この場合、損傷部位や実際の大きさによっては、切除できる可能性があるようです。
切除をしても通常サイズの半月板に戻るだけなので、そこまで影響が出ないようです。
切除の場合、安静期間が終われば積極的にリハビリをすることができ、競技再開の目処も3ヶ月に縮まります。
あまり期待はしていませんが、少しだけ希望が見えました。
手術が終わるまでドキドキする事に変わりはありませんが…
入院するまでの生活
手術の日まではある程度動くことができるため、積極的リハビリは継続して行いました。
川端コーチから教わったウェイトトレーニングを中心に、少しでも動くことを心がけました。
ケガをしてからトレーニング時間が減り、時間ができたので、トレーニング機材の製作なども行っていました。

リハビリ初期に気になって調べたところ、手術前の積極的リハビリは、術後の機能回復にも直結するようです。
イメージとしては、筋力などの貯蓄を作る感覚でトレーニングを行っていました。
この頃になると、患部外の機能が向上している感覚があったので、この貯筋たちがどのように作用するのか、少し楽しみはありました。
入院前最後の競技場、どの程度走れるのか確認をしてきました。
ケガ直後は歩くのがやっとでしたが、軽く走ることができるまで復活はしました。
しかし、これ以上の動き改善は見込めない状態でした。
スプリントに関しては、5割も出せていない状態です。
これではレースに出ることはできません。
一度これより悪い状態となりますが、復活できることを願って手術を迎えました。
また、入院直前まで治療院の仕事は行っていました。
週末には東部選手権もあったため、足を引きずりながらも帯同をしてきました。
今思い返すと、雨で寒い中よく動けたと思います。
これ以上に大変なトレーナー活動は、今後無いでしょう。
この間に不安だったこと
ケガの直後から前向きにリハビリを続けていましたが、2ヶ月を過ぎた辺りから、心理的な変化が起こりました。
時期としては、ヒアルロン酸注射の効きが悪くなり、治りが遅くなった頃からです。
リハビリを続けてもこれ以上の変化が見込めず、筋肉の衰えなどのマイナス要素が見え始めた辺りから、軽いうつ状態に陥りました。
体力低下の影響もあるのか、異様に疲れやすい/疲れが取れない日が続き、リハビリをする気が起こらない日が増えてきました。
このまま競技ができなくなるのでは、手術をしても完全に復帰できないのでは、不安を挙げ出すことで、より悪循環に陥ります。
正直なところ、痛みや生活での不自由は我慢できましたが、精神面の消耗は次第に限界が訪れました。
最も気が落ちていた時は、周囲の応援で心を痛めてしまうレベルでした。
チームの選手が頑張っている姿勢をサポートすることで、走れない自身との温度差に苦しみ、最終的には、好きな仕事を休みにしようかと考えました。
サポートする治療家/トレーナーが前向きな姿勢を取れない、プロとしては失格な精神状態だったと思います。
自身が身をもって経験して分かったことは、「ケガをすることの恐ろしさは、身体機能の低下と精神機能の低下」でした。
その中でも良かった気づきがあり、私が今後、治療家やトレーナーとして何をしなければならないのか、改めて考えさせられました。
ようやく前向きになれたのは、次の方向性、つまり、手術の日程が決まったからだと思います。
ある意味開き直る事ができたので、残された時間は準備に徹するのみです。
ここから先は上記の通り、リハビリを前向きに続けることができました。
次回のブログは、いよいよ「入院/手術編+退院後のリハビリ」について紹介します。
リハビリ・手術の時系列
受傷直後:スプリンターが半月板断裂を起こした話
整形外科受診後〜15日:半月板断裂初期に行っていたリハビリ
16日〜30日:半月板断裂 積極的リハビリと精密検査の決断
31日〜41日:半月板断裂と円板状半月板
42日〜61日:半月板断裂 思い切って攻めたリハビリを行う
セカンドオピニオン/手術前リハビリ:半月板断裂 セカンドオピニオンと手術前リハビリ
手術前の準備/不安だったこと:本ブログ
入院/手術の話 手術後のリハビリ:半月板断裂 入院/手術の話 手術後のリハビリ
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