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シンスプリント

このようなお悩みありませんか?

  • ジャンプやランニングでスネが痛む
  • シンスプリントを治しても繰り返す
  • シンスプリントを未然に防ぎたい

シンスプリントとは

シンスプリントは、主にスネの骨(脛骨)の内側に痛みを引き起こすスポーツ障害で、医学的には「脛骨過労性骨膜炎」と呼ばれます。

この症状は、ランニングジャンプなどの繰り返しの動作によってスネの骨を覆う「骨膜」に負担がかかり、炎症が生じることが原因です。
特に、後脛骨筋長趾屈筋ヒラメ筋などの、内スネの近くを通過する筋肉が過剰に引っ張られることで、骨膜が刺激されて痛みが生じます。

「初心者病」と呼ばれるシンスプリントは、判断を誤ると疲労骨折に繋がることがあります。
では、どのように復帰や再発防止をすればよいのでしょうか?

シンスプリントのメカニズム

シンスプリントが起こるメカニズムとして、「筋肉」「骨」への衝撃が大きく関係しています。
どちらか単体に負担がかかるケースは少なく、筋肉・骨の両方に負担がかかることで痛みを起こします。

筋肉への負担

ランニングやジャンプをすることで衝撃が発生し、スネの骨(脛骨)や周囲の筋肉に負担がかかります。
特に大きな負担がかかるのは、後脛骨筋長趾屈筋ヒラメ筋などの、足の内側アーチを支える筋肉群です。
これらの筋肉に疲労が蓄積すると、骨を守るために覆っている膜(骨膜)を強く引っ張ることに繋がり、結果として摩擦による炎症が発生します。
この炎症がシンスプリントの痛みに繋がります。

シンスプリント 内側筋腱

骨への負担

骨は運動によるストレスがかかることで、ダメージを修復しながら強くなる働きがあります(骨リモデリング)
しかし、十分なリカバリーが取れなかったり、運動強度が見合っていない状態が続くと、骨再生のペースを骨破壊が上回ってしまいます。
結果として骨膜の修復が間に合わず、骨自体にも小さなダメージが蓄積していき、骨自体に痛みが生じる様になります。

骨組織

シンスプリントが疲労骨折に繋がると言われるのは、筋肉だけで無く、骨にも微細損傷が起こるためです。

シンスプリントの症状

シンスプリントの症状は、脛骨(スネの骨)の内側の中下1/3(内くるぶしの上12〜20cm)の部分に痛みが生じることが特徴です。
患部や症状の程度よって、痛みが出る動作特徴的な所見があります。

シンスプリント 圧痛

筋肉に近い部位蹴り出し動作で痛む 比較的治りが早い
に近い部位踏み出す動作で痛む 重症で治りが遅い

シンスプリント 圧痛

足首の底屈運動に抵抗を加えると、痛みが増強するのが特徴です。

足首 底屈

初期症状(軽度)

運動時や運動後に鈍い痛みや違和感を感じる

  • 走り始めやジャンプの着地時にジンジンとした軽い痛みを感じる
  • 運動後の違和感スネの重だるさがある
  • 安静にすると痛みがすぐに消える

症状自体は軽いため一時的なため運動を続けることもできるが、放っておくと悪化する可能性があります。

中等症

運動中にも痛みを感じるようになり、練習の継続が難しくなる

  • スネの内側がピリピリズキズキと痛むようになる
  • 押すと広い範囲で痛みを感じるようになり、違和感が強くなる
  • 運動後も痛みがなかなか引かず、歩くだけでも気になることがある

痛みが運動中にも出てくるため、無理をするとさらに悪化しやすい時期になります。

重症

歩いているときにも痛みを感じ、普段の生活に影響が出ることがある

  • 何もしていなくても、スネの内側がズキズキと痛むことがある
  • 足をつくたびに痛みを感じるようになり、運動や歩行に制限がかかる
  • スネの部分に腫れ熱感を感じることがある
  • 圧痛点(押すと痛む)がいくつか出てくる

痛みが強くなるため、無理をするとさらに悪化する可能性が高くなります。
疲労骨折を起こしている場合もあるため、一度運動を中止して、専門家に相談することが大切です。

シンスプリントの好発

シンスプリントは様々な動きがストレスの要因となるため、幅広いスポーツで発生する可能性があります。
競技特有の動きだけで無く、フィールドの条件使用する道具なども大きく影響します。

陸上競技全般

短距離強い蹴り出し、スパイクなどの薄いシューズの負荷など
長距離長時間走ることでの持続的なストレス、ロードなどの硬い路面での練習など
跳躍種目踏み切り動作や着地の衝撃、走り込みなどの基礎的な練習の負担など

球技(方向転換・ジャンプ動作が多い)

サッカーダッシュやストップ動作など
バスケットボールジャンプや急な切り返しなど
バレーボールスパイクやブロックの着地時など
テニス/バドミントン方向転換による足のアーチへの負担など

表現スポーツ(着地やつま先動作の負担が大きい)

体操・新体操硬い床への着地、片脚での着地など
バレエ・ダンスつま先立ちやジャンプの繰り返し、トゥーシューズの使用など
フィギュアスケートジャンプやスピンの繰り返し、硬いリンクでの練習など

その他スポーツ

登山・トレイルラン足が安定しない不整地での活動など
ラグビー
アメリカンフットボール
体重を支えながらのダッシュやストップ、硬いグラウンドでのプレーなど
剣道・空手・テコンドー素足で硬い床を動く、蹴りや踏み込み時の片脚への負担など

シンスプリントの診断

症状や運動歴の確認

シンスプリントの疑いがある場合、痛みの特徴運動習慣などを細かく質問します。

痛みの特徴(いつ・どこが・どのように痛むか)

痛みの部位

  • スネの内側(脛骨の内側縁)に沿って痛みがあるか?
  • 広い範囲で痛むのか?一点だけが強く痛むのか?(広範囲ならシンスプリント、局所的なら疲労骨折の可能性)

痛みのタイミング

  • 運動したときにどのタイミングで痛みが出るのか?(アップ前・運動中・運動後など)
  • 運動を休むと痛みは軽減するか?(シンスプリントは休むと改善しやすいが、疲労骨折は痛みが持続することが多い)
  • 朝起きたときや日常生活(歩行・階段の昇降)でも痛みを感じるか?

痛みの性質

  • 「ズキズキする」「鈍い痛み」「押すと痛い」などの訴えが多い
  • 片足だけ痛いのか、両足とも痛いのか?(シンスプリントは両足に出ることも多い)

※痛みの判断基準

Stage1痛みはあるがウォーミングアップ等で消失する
Stage2ウォーミングアップ等で痛は消失するが、運動終了間近に痛む
Stage3日常生活に支障は無いが、スポーツ中に常に痛む
Stage4局所の痛みが常にあり、日常生活に支障が出ている

運動歴や練習環境

スポーツの種類と頻度

  • どのようなスポーツをしているか?
  • 1週間に何日くらい練習しているか?
  • 1回の練習時間はどのくらいか?

最近の練習について

  • 急に練習量が増えていないか?(走る距離が増えた、練習の本数が増えたなど)
  • 新しい技術の習得フォームの変更があったか?

使用する道具や練習環境

  • 使い古したシューズで練習していないか?新しいシューズに買い替えたばかりか?
  • 硬い地面(アスファルトや体育館の床)での練習が増えていないか?
  • 坂道不整地でのトレーニングが増えていないか?

視診による確認

患部や姿勢、歩き方などを確認します。

スネの内側に腫れや赤みはあるか

  • 炎症所見の確認(軽い腫れ皮膚の赤み)など
  • 疲労骨折の場合→腫れることは少ない(進行するとわずかに腫れることがある)

骨格のバランス

  • 足のアーチアライメントの確認(脛骨への負担がかかっていないか)
  • 筋肉の張りやアライメントに左右差が出ていないか?

歩行や片脚立ちの確認

  • 体重をかけた脚軸足のスネに違和感や痛みが出ていないか?

触診による確認

画像診断が必要か(疲労骨折の疑いがあるか)を判断します。

患部の特定

  • 脛骨の内側を骨のラインに沿って、指で押して痛みの出る範囲を確認
  • シンスプリントの場合→広範囲(3〜10cm)に痛みがある 疲労骨折→ピンポイントでの痛みがある

痛みの強さ

  • 強く押すと痛みがある→初期のシンスプリント(軽い炎症)
  • 軽く押すと痛みがある→シンスプリントの進行(炎症が強くなっている)
  • 押したあとに数秒間ズキズキと痛みが残る→骨膜の炎症が進んでいる可能性がある

関連する筋肉の張りや硬さ

  • ふくらはぎの筋肉(ヒラメ筋・後脛骨筋)や前スネの筋肉(前脛骨筋)が硬くなっていないか?

画像検査

シンスプリントは、カウンセリングや触診などを基に判断することが多くあります。
しかし、痛みが強い場合や長期間続く場合は、シンスプリントと類似した疾患コンパートメント症候群疲労骨折など)の疑いがあるため精密検査を行います。

X線(レントゲン)

目的:骨のヒビや変形が起きていないかを確認
   シンスプリントの場合→レントゲンでは映らない
   疲労骨折の場合→白い線(骨折線)が見えることがある(初期はほぼ分からない)

MRI

目的:X線では映らない初期の疲労骨折を判断
   シンスプリントの場合→骨膜の炎症が広範囲に見られる
   疲労骨折の場合→骨内部に白い影(骨髄浮腫)が局所的にある

骨シンチグラフィー

目的:X線では分からないごく初期の疲労骨折を発見する
   シンスプリントと疲労骨折を明確に区別する
※通常の場合行う検査ではない

コラム

シンスプリントの原因はシューズにある?

シンスプリントの要因の一つに、「正しいシューズ選び」ができていないケースがあります。
シューズは体の一部であり、パフォーマンスやケガの予防に大きく関連しています。

シンスプリントに繋がるシューズの要因

  • 正しい履き方を知らない
  • サイズが合わないシューズを選んでいる(サイズが大きい場合が多い)
  • 消耗が激しい(ソールのすり減り、クッション材の潰れ など)
  • 目的に合わないシューズを選んでいる(アップ用と本番用の違い など)
  • 不適切なシューズの加工をしている(インソールの使用 など)

シンスプリントの原因は数多くありますが、シューズの調整を行うことが予防に繋がると考えられます。
身体のメンテナンスやトレーニングに加えて、シューズのメンテナンスをしてみませんか?

初回(サイズチェック/履き方講習など)1,500円(税込)
2回目以降(シューズ調整)500円/1足(税込)

シンスプリントと疲労骨折の違い

シンスプリントと疲労骨折では、症状の出る場所が似ています。

シンスプリント 疲労骨折
シンスプリント疲労骨折
発生部位40%→両側に発生片側に発生することが多い
痛みの範囲約10cm以内で広範囲5cm以内でピンポイント

シンスプリントの分類/疲労骨折の好発部位

シンスプリントの発生部位は大きく分けて3カ所あり、その内、疲労骨折と似ているのは後内側型です。

疾走型走る競技に多い
跳躍型ジャンプ競技に多い
後内側型様々なスポーツで発生 最多
シンスプリント 分類

疲労骨折を判断するにはレントゲンが有効ですが、初期段階ではシンスプリント・疲労骨折ともに画像には写りません。
言い換えると、「レントゲンに写る=症状が悪化して骨まで異常がある」ことを意味します。
※MRI検査:疲労骨折は白く肥厚した部位が写り、シンスプリントより範囲が大きく見えます。

シンスプリントが初心者病と呼ばれる理由

シンスプリントが初心者病と呼ばれる理由には、下記の要素が挙げられます。

  • 新しいチームでポジションが変わった
  • 新しい種目や競技に挑戦し始めた
  • シーズンインや鍛錬期などで、練習内容が変わった
  • 身体機能の未発達 など

新しいチームでポジションが変わった

普段と違う動作(急な方向転換/ストップ&ゴーなど)が増えると、筋肉に負担がかかりやすくなり、骨膜の炎症を助長することに繋がります。

新しい種目や競技に挑戦し始めた

  • 直線の100m→コーナー走の200mへの転向
  • 短距離選手→跳躍種目への転向 など

練習負荷は同じであっても、動き方や使う筋肉が変わることで、足への負担が大きくなります。

シーズンインや鍛錬期などで、練習内容が変わった

練習量やスピードが変わることで、足への負担が大きくなります。
また、時期によって練習環境が変わる事もあるためそれらの要因も大きく関係しています。
例:アスファルト>タータントラック/土のグラウンド

身体機能の未発達 競技特性や道具の知識不足

シンスプリントを起こす選手の特徴として、「中高生の部活動」「初心者ランナー」などが挙げられます。
入部直後に先輩と同じ練習メニューをこなしたり、ランナーが雑誌や参考書などを頼りに練習を始めた場合などに、下記のような要因が影響を及ぼします。

  • 筋量や神経−筋活動が練習強度に見合っていない
  • 不安定なフォームによる身体への大きな負担
  • 自分では気がつかないアライメント不良
  • 不適切なトレーニング計画(練習量が多くなりやすい、ケアの不足など)
  • 目的に合っていないシューズの使用 など

上記の要因が一つだけでは、シンスプリントを起こすリスクは高くはありません。
しかし、初心者の場合、複数の要素が当てはまる事が多いため、初心者病と呼ばれることが多くあります。

また、これらの要素に気がつかないことが多いと、痛くても練習を続けたり、繰り返しシンスプリントを起こすことに繋がります。
結果として、上記コラムに挙げた、疲労骨折を起こすことにも繋がります。

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