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半月板断裂 手術後1ヶ月間のリハビリ②

スプリンターの半月板断裂日記、10回目は【手術後1ヶ月間のリハビリ】を深掘りしていきます。
最初の1ヶ月は、「jogができるまで復帰できるのか」に挑戦、少しずつではありますが、退院してからは順調にリハビリが進んでいました。

積極的なパワーウォーク

退院直後から有酸素運動を率先して行ってきましたが、松葉杖が外れてからは、段階的に強度を上げていきます。
今までのリハビリでは、歩く速度を調節しながら、徐々に早歩きへ、そしてjogへ移行することをメインにしていました。
そこで今回は目的を変更して、新たに「パワーウォークを採用しました。

パワーウォークの目的


パワーウォークは、全身運動を目的とした有酸素運動です。
腕振りは肩甲骨から大きく骨盤から脚を前に出して全身の筋肉に刺激を入れるイメージで歩きます。
これにより、jogより強度は落ちますが、安全かつ通常のウォーキング以上の負荷をかけることができます。
ケガ前のウォークより負荷がかかる感触があり、終わった後の疲労も、筋肉を中心に起こってきました。

膝に負荷がかけられない期間は、時間を見つけて少しでも長く歩くことを意識しました。
そしてリハビリの最後には、必ず症状と進捗確認を行いました。

  • 1本目(左):術後10日、小走りができるように
  • 2本目(右):術後12日、よりjogに近い動きに

少しずつ変化が起こり、有酸素運動としての強度は上がりました。
まだ体重をかけることは難しく、すり足気味のjogため、リハビリとしてjogを行うことは止めておきました。
ここで気になったのは、「膝関節の不安定感」です。
体重を乗せることはできますが、膝の支えが弱く、片脚の瞬間にグラつきが発生しました。

パワーウォークの強度を上げるために

膝関節の不安定感が気になり始めて、一番最初に見直したのは「ウォーミングアップ」でした。
実のところ、手術後はウォーミングアップにも制限がかかり、少し物足りない状態でパワーウォークを行っていました。

動ける範囲が広がったので、今まで通りヒップバンドEMS「RUCOE RUN」ゴムボールなどを活用した筋刺激。
それ以外に、膝への負担を減らすためのモビリティーエクササイズアクティブストレッチなどを取り入れ、十分な準備をしてからパワーウォークへ。

アップ道具

ウォーミングアップの手順などを変えたことで、よりjogに近い動きができるように。
まだ膝の怖さがあり、左右のアンバランスや不安定な走りをしていますが、以前よりスムーズに走れる感覚は出てきました。
ここで気になったのはストライドの短さ、地面を押すことができないため、必然的にピッチ走法でのjogとなります。
この点は機能回復を待ちつつ、少しずつ改善をしていこうと考えました。
※術後約半月経過

次第にウォークでの安定感が増し、試しに1kmだけjogをしてみました。

パワーウォークより早いペースですが、jogと言うにはまだまだのペース。
そして、少しのグラつきで痛みが出るため、jogは危険と判断してウォークに切り替えました。

リザルト

この段階のリハビリ計画としては、【筋力強化>jog 安定感が出せるまではパワーウォークを継続】
まだ先は長いですが、4ヶ月半ぶりにjogができたのは嬉しかったです。

ウェイトトレーニング再開

術後3週間、このタイミングでウェイトトレーニングを再開しました。
時期としては、アップを変更したパワーウォークを実行していた頃です。

可動域制限があるため、まずはクォータースクワットから。
軽い重量から動きを作り始め、初日は60kgまで。
しゃがみ込みや股関節の引き込みはまだできないものの、股関節伸展(フィニッシュ)は、術前よりも怖さがなくできました。

できるリハビリが増えたからには、積極的に実践していきます。

リハビリ計画を細かく立てながら、定期的にウェイトトレーニングを入れていきます。
2回目(3日後)は殿部での支えができるようになり、股関節の引き込みが容易になりました。
重量も70kgに上がり、より体に負荷がかかるのが分かります。

膝の状態としては、痛み<不安定感が気になり、満足にトレーニングできているとは言えません。
それでも、不安定感を減らすためにはウェイトトレーニングは大切です。
かなりギリギリを攻めながらにはなりますが、ここがプロトレーナーとしての腕の見せどころでもあります。

大切にしたのは、「無理はしないこと」でした。

ケアのバリエーションを追加

術後とケアの方針はほぼ同じで、

  • 道具を活用したマッサージ
  • 入浴や超音波治療器による温熱療法

これらに追加して、制限が無くなった部位を中心にストレッチ
筋力強化まではできませんが、筋力維持程度には繋がると思いながら取り組みました。

ケガをしてからストレッチが難しくなり、気づいたら全身が硬まりやすくなりました。
動くと全身が攣りやすくなり、目的とする動作に制限がかかる自覚がありました。
元々体は硬い自覚があったので、これを機に、柔軟性の改善をしても良いかと思いました。

そしてもう一つ、新たなケアを導入したことで、患部のケアが大幅に捗りました。

以前に購入していた「フロスバンド」、以前は筋肉の張りなどを取る目的でケアに活用していました。
ケガをしてから使っていませんでしたが、ある時突然思い出し、(これは症状の改善にピッタリでは?)と考えました。

フロスバンド

フロスバンドのメカニズムとして、ファッシア(筋膜)の滑りを改善疲労感の軽減可動域改善を促します。
筋膜の癒着(隙間が無くなる)が起こることで、可動域制限血流の低下などが起こります。

この症状、まさに私の膝に起こっている症状に近いと思いませんか?

血流が乏しい半月板に血液を送りやすくしながら、関節の動きを改善が見込めそうだと思い、試してみました。
これがまさかの大正解、他のケアより短時間で症状が取れ、動きがスムーズになる感覚が戻りました。
正直、ケガ直後から取り入れるべきだったと後悔しながら、ここから積極的に使い始めました。

術後1ヶ月の成果

上記のように、機能回復は思ったより順調に進みました。
完全復帰までは遠いものの、兆しが見えたのが大きな成果です。

100%動くことはできませんが、中部実業団陸上へ帯同することもでき、PEAKSのトレーナーとしてサポートもできました。

スポーツマッサージ

そして、1ヶ月目の目標である「jogができるまで復帰できるのか」。

痛みや違和感は出るものの、このレベルまでjogができるように。
5ヶ月走れなかったため、フォームは大きく崩れていますが、手術前よりは動きが大きくなりました。

少し攻めて、軽く流しをしてみました。
これはスタートから踏み込みが甘く、まだスピードを上げるには時間がかかりそうです。
ここまで動くにはもう少し時間がかかると思っていたので、成果としては十分と言えます。

手術後は基礎づくりを中心に、一度崩れた身体能力を戻す作業からスタートしました。
思った以上に様々な要素が大きく崩れ、元に戻すには時間がかかるor完全には元に戻らない状況だと思います。
特に、患部の機能回復→フォーム修正については、相当難易度が高いと早くも自覚。
ただ、1ヶ月である程度リハビリの方針が定まったので、ここからは慎重かつ攻めながらリハビリ計画を立てていきました。

次回のブログは番外編、「膝手術後の腫れとアイシングについての考察」、劇的に効果があったアイシングを紹介しつつ、私なりの考察を公開したいと思います。

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