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R7 静岡マスターズ 200m(半月板断裂 術後復帰戦)

スプリンターの半月板断裂日記、このブログで一旦最終回となります。
最後はレース復帰について、準備から当日の動きまで、私自身の活動記録として残しておきます。

復帰戦としてエントリーしたのは静岡マスターズ、間に合うか分からない状態でのエントリーでしたが、何とか走れるまで状態を戻すことはできました。
種目は200m、100mより出力を抑えられ、動きに余裕が出せるため、意図的に距離を伸ばしてエントリーしました。
この日は、

  • スプリンターデビュー戦
  • PEAKSデビュー戦
  • 手術後の復帰レース

私にとって忘れられない大きな1日、まずはレースを楽しむ事を忘れずに、様々な挑戦をしながら準備をしてきました。

ウォーミングアップの見直し

ケガ前に行っていたアップを見直し、復帰後から取り入れていた要素を加えた内容に変更しました。
スプリンターに転向してからレースに出場できなかったため、実質、初めてレース日のウォーミングアップを計画。

膝の状態としては、アップを入念に行えば痛みや違和感が出にくくなります。
そのため、種目間のレストを長めに取り、時間をかけて動きを出していく方針としました。
9月で暑さも強いため、レスト中の体調管理にも注意しながら、体力を残しながら体を仕上げる方法を考えました。

ウォーミングアップ

結果としては、アップの半分(jogまで)である程度動きが出てきたため、全体的な量を減らしても良さそうでした。
リハビリで入念に取り組んでいたモビリティーアクティベーションが功を奏し、走り始める前に動く準備が整った感覚があります。
これらのボリュームが多かった事もあり、後半は体力の温存をする計画に変更する形となりました。

また、アップ場所で想定外だったのは、雨天走路の蒸し暑さです。
日陰で体力温存を図りましたが、風抜けが悪く、マットでのアップをしただけで汗だくでした。
次第に脱水による気持ち悪さが起こり、動けるものの調子が上がりきらない感覚がありました。
練習から持ち歩いている氷のうも2つ用意していましたが、コール後には溶け始めが1つのみだったので、クーラーボックスや氷の対策も見直しが必要かもしれません。

これらを総括すると、「アップ項目の見直し」「アップ場所の計画」が課題点として上がりました。

補食/サプリメントの計画

アップと並んで初めての挑戦だったのが補食サプリメント
ランナー時代から愛用していたサプリメントだけで無く、スプリント能力に関連する成分等を調べ直して、新たに計画を立てました。
幸いなことに、以前に開催したセミナー資料が役に立ち、必要な栄養補給を簡単に絞ることができました。

また、今回特に注意したのは「栄養素の補給形態」です。
同じ成分であっても、顆粒、ゼリー、ジェルなど、種類が多くあります。
消化を考慮して、摂取する時間帯や量によって、

  • 時間がある:固形物
  • 動き始める前:ゼリー
  • コール前:顆粒ジェル
  • 運動中:ドリンク

など、必要最小限の量最大限の栄養補給ができるように、細かく使い分けをしました。

そして今回初めて挑戦したのが、カフェインを抜く行程です。
カフェインの効果を最大限発揮するために、レース1週前からカフェインを抜く生活をしてみました。
コール前に高濃度カフェインを摂取した結果、通常よりは調子が上がった感覚がありました。
これは何度か繰り返して、より確証に近づけたいと思います。

反省点としては、水分量の用意に失敗したことです。
想定以上の蒸し暑さで脱水が進み、用意していたBCAAドリンクが途中で尽きました。
別に用意していたドリンクがあるため大事には至りませんでしたが、多少はパフォーマンスに影響があったかもしれません。
当日の温湿度によっては、今後、量を増やして準備することも必要になりそうです。

総合的には、自身に合う栄養補給ができたと思います。

シューズ選択

走るのに欠かせないのはシューズ、今回のレースに合わせて、いつもと違うシューズを用意しました。

普段メインで使用しているシューズは、

  • アディゼロジャパン8
  • クロノインクス9
スパイク

厚底シューズが主流の現代にもかかわらず、スパイクとアップシューズは薄底を使用しています。
理由としては、

  • 自力で走ることができる(特にスタートが出やすい)
  • 計測データ上、厚底よりもパフォーマンスが出ている
  • 厚底シューズを使いこなせない

などがあります。

そのためアップシューズは、より感覚を研ぎ澄ますために、ウェーブエンペラージャパン3を選択しました。
接地感がダイレクトに伝わるため、使い方によっては脚への負担がかかります。
反面、脚の動きなどが分かりやすいため、レース前のアップシューズとしては最適だったと思います。

問題となったのはスパイクです。
走り始めて1ヶ月半、まだまだリハビリの途中であり、練習でスパイクを履いたのはレースの2週間前からです。
距離は走り慣れていない200m、薄底の硬いスパイクでは脚への負担が大きい、かと言って、持っている厚底スパイクは履きこなせない。

そこで選択したのは、中距離用の厚底スパイク、アディゼロアンビション。
東京世界陸上 男子100mのチャンピオンが使用し、話題となったシューズです。
最近のスパイクは性能が向上し、中長距離のスパイクでも、短距離で使用できるスペックを持っています。

アディゼロアンビション

厚底スパイクの導入として今後も使えると思い、このレースに合わせて調達しました。
クロノインクスとアンビションを使い分けながらトレーニングを行い、スピードを出すことを慣らしていきました。

レースでの感触としてはかなり走りやすく、後半まで脚を残すことができたと思います。
ネックとなるのは加速局面までで、コーナー抜けからは推進力を得ることができました。
ゴール後は膝に違和感が出ましたが、ケガに繋がりそうな痛みは特にありませんでした。

復帰する以上、スパイクを履かないわけにはいきません。
そして、今後記録を出すためには、厚底スパイクを使いこなすことが必須条件になりつつあります。
アンビションを使いながら、本命であるスパイクへシフトチェンジする方針としました。

次に繋がるレースをする

復帰戦とは言っても、記録を狙うつもりは全くありません。
調整は行わず、レース自体も120mまでの動きを意識、特に、強みとなるスタートの動きに重点を置き、100mに繋がるレースをするように心がけました。
スプリントレース自体が高校生ぶり、200mに関しては中学生ぶりです。
まずはレースの感覚を掴むことを大切に、ケガ無くゴールを目指しました。

レース前のトラックの空気感はマラソンとは違い、トレーナーで立ったトラックの雰囲気とも違います。
その空気感を楽しむことができたのも、今回の大きな収穫です。
レース自体は、練習以上に勢い良くスタートから走ることができ、目的としていたレースはできたと思います。
想定通り後半失速したものの、次のレースではどのように計画を立てるべきか分かりました。

復帰戦を終えて

参加者が1人のため1位、記録も良くない賞状ですが、これは私にとって大切な賞状です。

「レースに出場すること」

これは手術からの復帰を意味し、止まっていたアスリートとしての活動が始まったことを意味します。

賞状

そして今回、貴重な経験ができました。
普段は治療家として選手をサポートする立場ですが、今回は多くの選手たちからサポートを受けました。
復帰戦までリハビリをサポートいただいたPEAK Support 川端公人コーチを始め、PEAKSのメンバー、会場のマスターズ選手、治療院の患者さん、多くの応援があって、スタートに立つことができました。

競技で結果を出すためには、サポートが欠かせないことを身をもって実感しました。
実のところ、26.34という記録は、想定していたよりも良い記録です。
レース前の予測や走っている体感としては、27秒を切れるかどうかでした。
それを上回る記録が出たのは、周囲のサポートがあったからだと思います。

どれだけ力が弱くても、応援によって発揮できる力があります。

これは、私が治療家として選手をサポートするうえで、今後も大切にする一つの心構えとなりました。

このレースは復帰戦としては成功、しかし、完全復帰には程遠いレースです。
完全復帰に向けて、治療家スプリンターとして今後も挑戦を続けていきます。

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