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このホームページやInstagramををご覧いただいている方はご存じの事と思いますが、私は昨年末、スプリントトレーニング中に「半月板断裂」を起こしました。
このブログを書いている現在は手術も終わり、競技復帰に向けてリハビリを行っている最中です。
断裂をしてから手術をするまでに何があったのか? 術後のリハビリは何を意識して行っているのか?などを、時系列に沿ってブログに書いてみます。
半月板を断裂するまでの経緯
遡ること昨年の12月末、いつもの様に休日を活用して、100m11秒台を目標に冬季練習を行っていました。
秋頃から練習の調子も良く、冬季練習は量を意識してトレーニングを行い、「体を絞ってキレを出すこと」を目標にしていました。
年末という仕事のスケジュールが読みにくい時期、その中でも空いている時間はトレーニングを行い、月末にある合宿で追い込みができる様に準備をしていました。
トレーニングの期間が少し空いてしまったので、この日はウォーミングアップや動きづくりを重点的に行い、軽いスプリントで終える予定を組んだ記憶があります。
寒さもあるためいつも以上に入念にアップを行い、少しずつ動きを大きくしていくと、脚にいつもと違う感覚がありました。
【右ハムストリングスの外側に張った様な違和感がある】
最初はアップ不足だと思い、ほぐしたり筋刺激を重点的に入れながら改善を試みました。
いつもならアップをする中で張りが取れてくるはずですが、この日は何を試しても変化が見られません。
運動不足を反省しながらできる範囲でトレーニングを行いましたが、ジャンプトレーニングで着地をした際に、大腿二頭筋腱あたりに「ズキッ」とした痛みが…
この段階では変な位置に着地をした程度だと、安易に考えていました。

レスト中にほぐしやストレッチを入れながらトレーニングを進め、
ステップ→スプリントを始めた時に事件は起こりました。
5割程度のスプリントは違和感程度で流せましたが、7割近いスピードを出した時、膝の外側に明らかな痛みを感じました。
痛みを感じてすぐに減速を試みたものの、脚に力が入らず、踵でブレーキをかけて減速した感覚を覚えています。
何が起きているかよく分からなかったため、もう1本同じ速度で走ってみた結果、1本目と同じ部位が痛み、痛みが強くなったため「これはケガだ」と判断して、トレーニングを中止しました。
この段階では半月板に問題があることは分かりませんでした。
当日に行った応急処置
その日は歩くだけでも膝に痛みがあったため、できる範囲での応急処置を試みました。
私の見立てでは、大腿二頭筋腱の炎症や軽い損傷程度だと考えていました。
そのため、
- 鍼通電による筋収縮運動
- ローラーによる殿部〜大腿部のマッサージ
- 患部のオイルマッサージ
- 入浴による血流改善
緊急性が高いと判断したため、その日にできるあらゆる手段を活用して、回復を促しました。
私は普段、セルフケアの研究を行うために自身に鍼を打つことはしません。
「誰でも使える方法でセルフケアを行う」このポリシーに反して鍼を打ちました。
合宿参加は無理だとしても、依頼を受けていた救護活動には行かなければなりません。
少しでも動ける様にと祈りながら、その日は早めに休むことにしました。
翌日〜半月板損傷の判明まで
(1日様子を見て変化が見られなければレントゲンを撮ろう)
翌日はそう思いながら1日を過ごし、できる限りのセルフケアを行いました。
セルフケアが効いたのか、少し楽にはなりましたが、歩行での痛みや屈伸運動の制限が残っていました。
これでは週末の救護活動に支障が出ると思い、念のため整形外科へ検査に行くことを決めました。
受傷から2日後、仕事前に整形外科を受診、レントゲンと徒手検査による診断が行われました。
- レントゲン上では異常は見られない
- マックマレーテスト(膝の内外旋)陽性
- 患部の圧痛あり(膝外側にピンポイント)

以上の点から、「外側半月板損傷」との診断を受けました。
当日の処置としては、
- ヒアルロン酸注射
- サポーターの処方
- 痛み止めと湿布の処方
保存療法を第一選択として、安静に過ごす様に指示が出されました。
ヒアルロン酸注射については、週末の救護活動で少しでも動ける様にするために打ちました。
その後私が行ったこと
整形外科から治療院へ向かう中、私は少しでも早く回復するための手段を考えました。
正攻法では回復に時間がかかる、そして、ケガをしたからこそ試すことができる事もあります。
そこで私が最初に実践したことは、
- 消炎鎮痛剤/アイシングの使用を最小限にする
- マイクロカレントの活用
消炎鎮痛剤/アイシングの使用を最小限にする
カラダの炎症は痛みを起こすことに繋がりますが、組織の修復過程も意味しています。
今回は「PEACE&LOVE」の理論を参考にして、極力炎症を抑えないでリハビリを行う選択を取りました。
さすがに受傷直後は日常生活や仕事に支障があるため、処方された痛み止めのみ使用しました。
処方された湿布の使用や、腫れや熱感を抑えるためのアイシングは一切行いませんでした。
マイクロカレントの活用
治療院に到着してから、動く時はサポーターを着用、24時間体制で携帯型のマイクロカレントの使用、動きつつ回復を促すスタイルで生活していました。
以前に購入していた、伊藤超短波「AT mini CHARGE」この機器でどこまで回復に変化があるのかを試してみました。
他の選手に貸し出しをした際に好評の声があったため、私の体で試せる絶好のチャンスです。
(治療器の感想は別の機会に・・・)

外側半月板損傷が判明した日は、今後の生活方針を決めて終わりました。
直後の感想としては、
- まさか半月板損傷とは思わなかった
- ケガをしたショック<半月板損傷だったことの驚き
- 今後リハビリはどうしよう?競技復帰の計画はどうなる?
そこまで落ち込んではいなかったと思います。
それ以上に、治療家としては大きなチャンスと考えていた気がします。
レース出場どころか練習もできない状態でしたが、
- 今まで自身が正解だと思っていた理論の見直しができる
- 新しいリハビリ理論を試すことができる
- 普段話のできないドクターから意見を訊くことができる
この経験は今後の施術に関わるビッグチャンスと捉え、気持ちとしては前向きに、積極性を持って競技復帰に向けて挑戦をしようと覚悟を決めました。
次のブログでは、その後の経過や、実際に行っていたリハビリの内容などについて振り返りを行います。
当時のInstagram
1日目
- ヒアルロン酸注射後のためリハビリ×
- 膝の不安定感/運動痛/圧痛
- 動きによって膝崩れが起こる
- ロキソニン服用
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