目次
1月26日、若葉治療院富士院のセミナー「WFセミナー」を開催しました。
第2回のテーマは、
超回復を活用した最強のリカバリー
セミナーの内容としては、1回目のセミナーを補強するための内容を意識して準備をしました。
スポーツとリカバリーは切っても切り離せない関係性です。
そこで今回は【超回復】に重点を置いて、リカバリーの質を上げる方法を紹介しました。
他のイベントが重なり参加人数が少なかったため、急遽治療院での開催に変更としました。
今回は座学のみで内容を組んでいたため、特に困ることはありませんでした。

参加者との距離が近いため、一方的な解説をする形とは違い、座談会形式でコミュニケーションを取りながら進めました。

解説→質問を繰り返しながら、しっかり理解をしてもらえるように時間をかけます。
時間として約2時間、ボリュームがある内容を準備したつもりでしたが、あっと言う間に終わりました。
セミナーの内容
今回のセミナーにおけるゴールは大きく分けて2つ、
- トレーニングによる疲労を理解してケガの前兆を把握できる力を身に付ける
- 「超回復」を理解してトレーニングの疲労を残さないリカバリーを取れるようにする
それを踏まえて組んだタイムテーブルは、
- 過負荷状態/オーバーロードとは
- 注意が必要な疲労
- 筋疲労とケガの見極め
- 超回復の基礎知識
- 超回復に必要な栄養素
それぞれの要素でキーとした項目、なぜ知る必要があるのかを簡単に触れていきます。
過負荷状態/オーバーロードとは
第1回のセミナーで触れた内容から抜粋をしました。
そもそも、トレーニングにおける「疲労」とは何か?疲労が蓄積することで身体に何が起こるのか?などを中心に、トレーニングの本質を解説します。
カラダは一定のストレス=疲労を与えることで強くなること、トレーニング条件によってストレス量は変化することなどに触れます。
ここでポイントとしたことは、疲労を悪いことと捉えずに、超回復には必須なストレスであること、強いてはトレーニングにおける目的の一つであるという位置づけをしました。
この認識を間違えると、最高のリカバリーを取ることは難しくなると思います。
注意が必要な疲労
疲労は悪くないと言っても、中にはカラダを傷つける悪い疲労もあります。
特に起こりやすいとされている「オーバートレーニング症候群」について深掘りしていきました。
オーバートレーニングを起こす原因や選手の特徴、症状や指標となる身体所見などを解説します。
そこからの発展として、「FAT」や「RED-S」といった前駆症状を紹介し、【トレーニング】【栄養】【休養】のバランスが大切なことを紹介します。
ここでは実際に私が聞いた話や、スポーツ業界で問題視されている話題に触れながら、オーバートレーニング症候群が意外と身近であることを認識してもらいました。
筋疲労とケガの見極め
トレーニングで見逃せない症状の一つである「筋肉痛」、しかし、筋肉痛の起こり方によってはケガの手前であることがあります。
ここでは【カラダに良い筋肉痛】【注意が必要な筋肉痛】に分類をして、見極め方や痛みの原因などを紹介して、違いを明確にします。
ここで大切なのは、注意が必要な筋肉痛、言い換えるとケガに近い筋肉痛に注意をすることです。
それは筋肉痛の見極めをするだけで無く、危険な筋肉痛を起こさないことも含まれます。
このセミナーでは、ただリカバリーの質を上げるだけで無く、カラダを消耗させないことにも注目して内容を準備しました。
超回復の基礎知識
後半ではメインとなる「超回復」について話を進めていきます。
アスリートには聞き馴染みのある言葉ですが、本来の超回復は何を意味するかに着目して、基礎からしっかり理解を深めます。
超回復には周期があること、ケガをする選手は超回復のバランスが崩れていること、筋肉には超回復の速度に違いがあることなど、様々な視点から解説しました。
セミナー資料を作成する中で、私自身も勉強となることはよくあります。
今回の準備で印象に残っているテーマとして、「部位ごとに回復速度が違うこと」があります。
この内容を理解したことで、スプリンターに多いケガを防ぐ方法が分かった気がします。
そしてこの章の最終テーマとして、
「超回復には栄養補給が重要である」
ことを挙げて、栄養素の話に繋げました。
超回復に必要な栄養素
今回のメインとなる栄養に関する話、流れとしては、
- 各栄養素の働きや消化吸収の流れについて
- 過不足によって起こるトラブル
- トレーニングと各栄養素との関連性
- 栄養摂取のポイント/タイミング
など、より実践的な意識がしやすい手順で解説しました。
よくありがちなのは、「このサプリメントがいい」「この製品はパフォーマンスアップに繋がる」などの、栄養素の役割を知らずに食事や補食を摂っている選手です。
回復の遅延やパフォーマンスダウンを起こす選手は、ここに問題があるのではと私は考えています。
つまり何が言いたいのか?
【どの食品やサプリメントを取るのかではなく、どのような目的で栄養素が必要なのか?】
最高のリカバリーを取るためには、栄養素の働きを知った上で、正しい補給方法を実践することが重要であると、私は提唱したいです。
これは言葉だけでは理解が難しいと思ったので、
「トレーニング前にはこの時間にこの栄養素の摂取が望ましい」
「トレーニング中にはパフォーマンス低下や筋分解を防ぐためにこの栄養素が必要」
様々なシチュエーションを出しながら、より馴染みやすい様に解説をしました。
特にこのテーマは事細かに解説の準備をしていました。
それななぜか?
答えは、超回復だけで無く、日頃のトレーニングの質を上げるポイントや、レース当日のコンディションアップ/リカバリーに大きく影響するからです。
つまり、栄養素には様々な働きがあり、競技におけるどこの要素を抜き出しても、切れない関係性があることを意味します。
私はトレーナーとして、ただ疲労回復やパフォーマンスアップをするのでは無く、未然に疲労やケガ、パフォーマンスの低下を避けるべきだと考えています。
この考えに最も関連性があると思ったため、今回のセミナーで超回復を取り上げました。
最後は余談として、私が普段摂取しているサプリメントを紹介しました。
決してサプリメントの摂取を推奨している訳ではありませんが、1人の選手として実践している取り組みを知ってもらう機会になればと思いました。
私が失敗した点や改善した点などが、少しでも役に立ってくれればと思います。

第2回のセミナーを終えて、意外とリカバリーについて知られていないことは多いと実感しました。
今回の導入で話をしたこととして、このセミナーでは広く浅く解説することを心がけてみました。
深掘りするには準備時間が足りない、そして、話題を挙げればキリが無くなります。
これをキッカケに、各々が興味を持った項目を深掘りしてくれると嬉しく思います。
さて、今後のWFセミナーですが、第2回の内容から繋げての企画をしています。
「本気で競技に取り組むアスリートのために」
「最高峰の知識と技術を提供するセミナー開催を」
このコンセプトは変わらず、今後も活動を継続していきます。
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